ハウスINハウスの体感温度を調べてみる

空気の温度と比較してみる

環境省の資料では、MRT(平均放射温度)とは「周囲の 全方向から受ける熱放射を平均化した温度表示を言う。」とあります。

MRTを算出するのに必要な熱放射を測るには、放射温度計サーモグラフィーを用いることになりますが、作用温度(OT)を求めるもう一つの要素である空気の温度は、各家庭にある室温計で測れます。

下の写真のように、部屋の上下に室温計を設置し、空気の温度を測定しました。

この日の外気温は4℃、エアコンの設定温度は20℃です。
市販のごく一般的な室温計ですので誤差もあるでしょうが、測定結果は天井付近、床付近共に設定温度付近でほぼ20℃でした。

先の写真と同じ角度からサーモグラフィーで観察してみても、カーソル位置での計測温度は19.8℃~21.0℃と空気の温度とほぼ同じ放射温度を示しています。

空気の温度=ほぼ20℃ かつ MRT=ほぼ20℃ ですから、

作用温度(OT)=(空気の温度+MRT)÷2=ほぼ20℃

と言う結果になりますので、体感温度  ほぼ20℃ となります。

暖房設定温度と体感温度が一致するといった感覚はなかなか言葉で表現できませんが、リフォーム前と後の心地よさは雲泥の差であることは確かです。リフォームの目的として、設備を新しくしたり、おしゃれなデザインにして見るのも大切なのですが、こういった基本性能にも目を向けて頂ければと思います。


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